桜、抹茶、白、日記

名古屋市在住のC++使いのcoderの日記だったもの。

Agile Samurai Dojo Gathering 2012 に参加

参加しました。

http://agile-samurai-ja.github.com/dojo-gathering/2012/

アジャイルサムライ−達人開発者への道−

アジャイルサムライ−達人開発者への道−

開会

10分遅れで開始。

基調講演 by ジョナサン・ラスマセンさん([twitter:@jrasmusson])

アジャイルサムライ - その執筆の個人的な動機 -


アジャイルサムライの執筆の動機

  • 感想等

イベントについてアレレ?となった。
アジャイルサムライの執筆の背景の話はとても面白かった。

スポンサートーク

個人的には興味のない話ばかりだった。あとタイムボックス守らない人ばかり。

株式会社gumi
    • 特になし
株式会社Aiming
    • 非連結の市場の変化
    • 未来予測ではなく変化の利用
    • マリオのジャンプの気持ち文字・図で記述できるのか?
      • 早期リリースによるフィードバックにより解消
    • 自己否定の回避
株式会社アルティネット
    • 管理職集権からの脱却
    • 自立促進
    • 自己組織化
    • 多すぎた挑戦
株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ
    • TracGanttでユーザーストーリー管理
    • ふりかえりの実施
      • 全員同席
      • KISSの原則("Keep it simple, stupid"/"Keep it short and simple" principl)
        • とにかくシンプルに。今必要なもののみ実装し、将来拡張的なものは排除。
      • 枯れた技術の利用
      • KPT
        • Problem
          • 生産性を測る指標がない
          • タスクの粒度がばらつく
          • レビュー頻度
          • 積み残しタスクの放置
        • Try
株式会社永和システムマネジメント
株式会社エムティーアイ
    • WaterFallはHumanFall
    • Agileは映画ベストキッドのようなもの。師弟関係。
    • 全社員800名の内開発者は400名。2年以内に600名に拡張予定。

昼休み

お弁当付きだった。

道場の運営というか読書会の開催方法について、もう少し真面目に話を聞いておけば良かった。


この時間帯に、ジョナサンや翻訳を担当した近藤さん([twitter:@_dot])にサインを頂いた。


体調悪くてちょっと仮眠を取ってた。

監訳者講演 by 角谷信太郎さん([twitter:@kakutani])

訳出にあたってやり残した12のこと


アジャイルサムライの翻訳にあたって、アジャイルソフトウェア開発宣言(の12の原則)を引用・参考にした部分の翻訳を行った際に、日本語訳自体は間違ってはいないが、日本語訳と原文との間に抜け落ちた部分があるのではないか?という内容。


アジャイルソフトウェア開発宣言の為に集まった人達=マスターセンセイ

  • アジャイル宣言の背後にある原則
  • Principles behind the Agile Manifesto
    1. 顧客満足を最優先し、価値のあるソフトウェアを早く継続的に提供します。
      • 勢いがない
    2. 要求の変更はたとえ開発の後期であっても歓迎します。変化を味方につけることによって、お客様の競争力を引き上げます。
      • 顧客の競争力を損なわない
    3. 動くソフトウェアを、2-3週間から2-3ヶ月というできるだけ短い時間間隔でリリースします。
    4. ビジネス側の人と開発者は、プロジェクトを通して日々一緒に働かなければなりません。
    5. 意欲に満ちた人々を集めてプロジェクトを構成します。環境と支援を与え仕事が無事終わるまで彼らを信頼します。
      • 人の周りにプログラムを作る
    6. 情報を伝えるもっとも効率的で効果的な方法はフェイス・トゥ・フェイスで話をすることです。
      • 「to and within」の部分
    7. 動くソフトウェアこそが進捗の最も重要な尺度です。
    8. アジャイル・プロセスは持続可能な開発を促進します。一定のペースを継続的に維持できるようにしなければなりません。
    9. 技術的卓越性と優れた設計に対する不断の注意が機敏さを高めます。
    10. シンプルさ(ムダなく作れる量を最大限にすること)が本質です。
      • 「the art of」の部分
    11. 最良のアーキテクチャ・要求・設計は、自己組織的なチームから生み出されます。
      • 「emerge」の部分。意図して作る。
    12. チームがもっと効率を高めることができるかを定期的に振り返り、それに基づいて自分たちのやり方を最適に調整します。
      • 「tune and adust」の部分。本文に出てきて気が付いた。
  • 感想等

アジャイルマニフェストの原文を見直すって視点はなかったので、とても良かった。ただ勢いとかの説明はちょっと言い方を変えただけの強引な印象づけでしたけどw

サムライ戦記

導入トラックと実践トラックに分かれての実施。
自分はScrumってキーワードがあったので実践トラックへ。

「内製基幹システムの1イテレーション」 by 株式会社VOYAGE GROUP 竹之内 知聖さん([twitter:@chisei])
    • 基幹システム
      • 管理画面が多い
      • 契約毎に会社が増えていた
    • イテレーション
      • Day1〜4
        • 設計&開発
      • Day5
        • Feed Back Meeting, KPT, 次回スコープ定義
      • 金曜日は忙しいのでDay1を水曜日に設定。
    • TDD
      • 品質を担保しない。但し品質は向上する。
      • 利点
        • メソッドの挙動を考える
      • 欠点
        • 意味のないテスト
      • 自動ビルド
        • CI環境を導入できなかったが、bash+cronのDailyBuild環境で充分だった。
        • 改行コード、インデントのチェック、文字列(ToDo)のgrep
        • メール送信
    • コードレビュー
      • 利点
        • 複雑性の検知、エンジニア間の同意の共有。
      • 欠点
        • コードの前提を理解しないでのレビューは効果が薄い
    • ペアプログラミング
      • 利点
        • 情報共有
      • 欠点
        • 新機能についての議論の発散
    • (リファクタリング)
      • スケジュールに入れにくい
    • Feed Back Meeting
      • 「うん」の一言で終わってしまうのが怖い。
    • KPT
  • 感想等

特になし

「1からはじめるスクラムプロジェクト立ち上げ」 by アジャイルサムライBIGLOBE道場 今江雅俊さん([twitter:@modal_soul])
    • Scrum歴1年
    • ProblemとそのTryのまとめ
      • 事業課題はある
    • Problem1:顧客が不明瞭
    • Problem2:チームメンバ以外の時間が取れない
      • Try:朝会、POへの期待共有
    • Problem3:朝会の長時間化、突如始まる空中戦
    • Problem4:ファシリテーターの負担増
      • Try:持ち回り制に(男気じゃんけんで勝った人がやる)。夕会を実施し前日に翌日の作戦会議。
    • Problem5:論点のブレ
    • Problem6:アイデアの確証がない
      • Try:ジャーニーマップ作成、インタビュー
    • Problem7:全体象の共有
  • 感想等

Scrumの話かと思ったら全くScrumの話がなくて期待ハズレだった。

インセプションデッキが倒せない」 by アジャイルサムライBIGLOBE道場 上田佳典さん([twitter:@uedayo])
    • 原書の著者ジョナサンがインセプションデッキを実施した回数は10数回(more than 10)。
    • インセプションデッキ作成1回目
      • 作りっぱなしで終了
    • インセプションデッキ作成2回目
      • アジャイルなプロジェクトの方向付けを目指した
        • 上辺の意見の合意に止まってしまい、社内での合意が得られない事があった。
    • インセプションデッキ作成3回目
      • 場が大事
        • 手強い質問が飛び交う空気を。そこで良い案が出た場合、リリースを延期するか?
      • このアイデアで世界取れるか?
        • デッキが判断基準となる
    • 課題
      • パッケージデザインを省略しがち
        • 一番大事
      • 明らかにした事を次に繋げる
    • まとめ
      • 方向付け
      • 場が大事
      • 手強い質問
  • 感想等

デッキの使い所や苦労した点の話はとても面白かった。

ワールドカフェ

    • なぜアジャイルにやりたいの?というテーマが一番興味惹かれたので、そのテーマを選択。
    • ルール
      • 傾聴
      • 相づち
      • 目を見る
      • トーキングオブジェクト
    • ワールドカフェでは各テーブルにホスト役を決めて、そのホストの人は席替えはせずに新しくテーブルに来た人達に前回の内容を伝えるんですが、テーマに関する熱意度でホスト役を決めましょうってやったら、自分がホスト役に任命されてしまった。
    • http://yfrog.com/mgmoqrbj
    • 1回戦まとめ
    • 2回戦まとめ
      • 常識的な事をやれているか見える化
      • フィードバック大事
      • ふりかえり大事
    • 3回戦まとめ
      • アジャイルは楽しいのではなく正しい!
      • 制約の中でも最大限のパフォーマンスを!
    • 個人的にワールドカフェは今回で6回目で、かなりまともにファシグラ出来るようになってきたようで嬉しかった。

監訳者講演 by 西村直人さん([twitter:@nawoto])

    • サムライ戦記 - 日本語版が出来た経緯
      • 永和システムマネジメント社の話
        • アジャイルについて色々議論し、試した
        • 正式な部署になった
        • 部署になった事で新しい人を受け入れる責任
          • 彼らはアジャイルを知らない
          • 新しい人に伝える→道場
    • アジャイルサムライになる方法
      • いきなり実践は難しい
        • 経験者
        • 良い顧客
        • 契約
        • 上司
      • 上記が見直される日は来るのか?
        • 来ない
          • でも機会はある
      • 上司の説得よりも、現場はもっと大変。
    • 重要な事
      • 立つ準備
      • 前に立つ
      • 光の前でうまく踊る
    • アジャイル開発するには
      • 毎週価値を届ける
      • 改善を続けているか?
    • 現場はうまくいっているか?
      • 良くない事を見逃さずに正す事
        • スーパーヒーローになれ
        • 当たり前だが怖い
        • 弱いヒーローもいる。KICK-ASS。
        • かかってこいよ!→改善に繋がる
      • よりどころは、アジャイルサムライ
    • あとがきについて
      • みんなで分かち合う日に向けて切磋琢磨しましょう。
      • 夢をつかみ取れる日は来るか?
        • 自分自身でやるしかない!
      • ぶちかませ!
    • 国内事例
      • 生まれや育ちに関係無く世界を変えた日本人はいた
        • 幕末の志士
      • 北米では10年前、アジャイルソフトウェア宣言の時がそう。北米ではアジャイルをやり続けて現在に至っている。
      • 今から世界の何を変えるか?
  • 感想等

KICK-ASSの話が出てきてビックリした。去年観た映画で2番(d:id:youandi:20111231:p3)だったので。

キック・アス Blu-ray(特典DVD付2枚組)

キック・アス Blu-ray(特典DVD付2枚組)

閉会

著者、訳者、レビュワー、参加者に感謝の拍手を行い終了。

ビアバッシュ

同じ会場でそのままビアバッシュ。
途中で原田さん([twitter:@haradakiro])が即席でペアプロ対決を始めていました。お題はRubyでポーカーゲームを作る。ジョナサンと角谷さん、西村さんと近藤さんといった豪華なペアでの開発風景が見られました。

アジャイル開発の体験談をみんなで書いて本にしませんか? | Act as Professional - hiroki.jp by HIROCASTER
http://hiroki.jp/2012/03/26/3254/

参加しての感想等

イベントのイメージが掴めていなかったのですが、自分が期待していた内容とは違っていました。アジャイルサムライの内容について深められる事を期待していたのですが、確かに深まった部分もありましたが、今回のイベントの趣旨としては、道場間の交流にあるのかなと感じました。
一応自分も名古屋でエイチーム道場に2回程参加していましたが、そこまで熱心に参加していなかったので、他の参加者の方と共通項を持つ事が出来なかった。色々と勉強になった所もあったので内容にそこまで不満はありませんけど。


楽しめなかった原因を色々と考えていて気が付いたのが、名古屋アジャイルでも読書会を開催しているのですが、どうやったらもう少し参加者が増えるか、何か良いやり方はないかについて、各地の道場に参加された人達に聞いて回れば良かったと思いました。
主催側としては、名札にどこの道場に参加していたかとか一言書くようにアナウンスして頂けると、良かったのではないかと思いました。自主的にそうしている人はいましたが。自分も途中からはそうしてましたけど。


参加者の方との話で多かったのは、実際にアジャイルコーチを導入している方が多かった。というか、永和システムマネジメントの方にコーチとしてきて頂いている方が多かったと言うべきか。


あと、[twitter:@Posaune]さんと初めてお会い出来たのが良かった。同じイベントに参加していた事はあったかもですけど。仕事上で近いところだったのが意外だった。[twitter:@Posaune]さんは色々と勤勉な面もあって凄いなーと思った。